社協だより№141  4  地域福祉通信 ~小地域福祉活動紹介~ 地域の「思い」を「かたち」に ~提案型による地域福祉事業の取り組み~  市社協では、小地域の福祉活動を目的に、地区の特性や自主性を活かした新たな取り組みを支援しています。 その一つである「提案型地域福祉事業」は地域が考え、企画し、課題やニーズの解決をめざしています。  今号では3地区(滑川・成沢・油縄子)の取り組みを紹介します。 <滑川> 福祉マップによるあんしん・安全ネットワークの強化  ひとり暮らしや高齢者のみの世帯など、支援を必要としているかたのお宅が、地図上で一目でわかるようにマグネットを使った「福祉マップ」づくりに取り組んでいます。また、地区内にある地域資源の情報や、支援が必要なかたの見守りを行う近隣協力者も地図上におとし、近隣の協力体制の状況把握を行っています。  今後は、この福祉マップを基に、協力体制の強化を図り、地域全体での見守り活動の充実と個々のケースへの活用を進めていきたいと考えています。 <成沢> 食の支援を通した地域のネットワーク強化と多世代型の新たなサロンづくり  月2回、ひとり暮らし高齢者や支援が必要な高齢者世帯等に、ボランティアによる手づくりの夕食弁当(おかずの詰め合わせ)をお届けする活動をしています。調理ボランティア自らがお弁当を手渡し、「お変わりないですか?」と声をかけ、日々の生活での困りごとを聞きながら、生活の様子を確認しています。  また、月1回、地元の大家さんから地域の交流の場として提供いただいたアパートの一室「なるさわサロン」を活用し、ボランティア手づくりの料理で夕食会を開催しています。  今後は、子どもから高齢のかたまで地域の各世代が集う居場所をつくり、孤食の子どもたちへ食事を提供したいと考えています。 <油縄子> 携帯できるあんしんホルダーと安否確認記録ノートの活用  高齢者が突然倒れたり、連絡先が確認できない場合に、すぐに身元確認ができ、速やかな対応ができるよう、必要な情報を記載した「あんしんカード」を作成しました。また、外出先での急病や事故などの緊急時においてもすぐに活用できるよう、「あんしんホルダー」を首から下げて携帯できるようにしました。ホルダーの中には「あんしんカード」のほか、お薬手帳や診察券等を収納し、常に手の届くところに置き、出かける際は必ず身に着けるよう声かけしています。  訪問した際には生活状況等を個々のノートに記録し、いざという時に適切な支援に迅速(じんそく)につなげられる体制づくりを進めています。