社協だより№159 「福祉」への想い ~福祉作文コンクール受賞者決定~  このコンクールは、市内の児童・生徒が日常生活の中で「福祉」について考えたことや体験したことを作文にし、若い世代からの声を市民の皆さんに伝えることを目的としています。  今年度も、福祉への想いが詰まった作文が多数寄せられました。その中から、武田隼斗(たけだはやと)さんの「命はひとつ」が最優秀賞を受賞されました。  受賞者は3ページに掲載しています。受賞者の皆さん、おめでとうございます! 最優秀賞作文 『命はひとつ』 日立市立田尻小学校 5年 武田 隼斗(たけだはやと)さん  「命」と聞いて一番最初に思い浮かぶ言葉は「ひとつ」です。  ぼくは小学三年生の時に、絶対に死にたくないと毎日思うことがあって家族の前で泣いていたことがあります。そう考えるようになったきっかけは、祖父と将来の話をしているときに祖父が、 「隼斗が成人したときには、じいちゃんは死んでるかもな。」 という言葉を聞いてからでした。  その言葉を聞いてから「死んだらもう会うことができない」と考えるようになり、悲しくて涙が出てきました。そのときに、母が、 「大丈夫だよ、みんなずっと一緒だよ。」 と言ってくれて安心したときがありました。  最近、テレビで殺人事件や自殺のニュースを沢山目にしますが、「どうして大切な命をなくしてしまうのだろう」と思います。  以前、テレビで全身まひになった人の生活を見て、毎日一生懸命生きていて素晴らしいと思いました。ぼくは母に、 「もしこの先、手足も動かせない、話すこともできなくても命がある限り生き延びたい。」 と言ったら、母は、 「わかったよ。命があることが大事だものね。」 と言ってくれました。  母と街を歩いていると体が不自由な人と出会うことが沢山あり、今までも母と一緒に、車いすの人がエレベーターに乗れずに車いすを押してあげたり、目の不自由な人がお店を探していたので声をかけてあげたり、ファストフード店で杖をついた高齢の人が隣に座っていてフラフラしていたのでゴミ捨てを手伝ってあげました。  みんなが助け合いの精神を持っていれば、体の不自由な人も過ごしやすくなり、ひとつの命を大切にしようと思う人が増えていくのではないかと思いました。 〈原文のまま掲載しています〉 社協だより№159  2 